例会♪豆知識

「もりのへなそうる」

低学年例会 2012年10月8日(祝・月)

開場13:30 開演14:00 場所 八ッ面ふれあいセンター

原作 渡辺茂男
原作 渡辺茂男

「もりのへなそうる」は渡辺茂男さん原作の絵本をもとに人形劇団プークが作った人形劇です。

 

えほんおじさんのブログより

てつたくんの想像をみつやくんも共有し、森という自由空間のなかで、ふたりの共通化されたイメージをさらに自在に変容させていく、
そんな想像(ごっこ)遊びの世界に、読者の子どもも一枚加わることができます。

子どもの世界
「へんなどうつぶ・へなそうる」はどこから生まれてきたのでしょうか?
お兄ちゃんのてつたくんは、5才、幼稚園に行っています。すでにいろんなものは、「たまご」から生まれることを知っていますし、絵地図さえ書くことができます。恐竜も知っていますし、森にはあらゆる生きものがいることも知っています。
そもそもは画用紙に丸を描いたものを「たまご」だといったことにはじまります。そのたまごを、弟のみつやくんが「た、が、も」といったことから、「たまご」が強くこころに刻まれました。
ふたりは森へ探検にでかけました。探検ですから、いつもよりたくさんものごとを見ようとします。しかも森には日常では発見できないものまでたくさん存在しています。
そうした条件下ですから、「ふたりが手をつないでもひとまわりできない」ほどの、大きくて太い木の、反対側には、きっと何かがいます。だから、ふたりは、そろそろ、どきどきしながら(みつやくんはお兄ちゃんのズボンにつかまって)、反対側にまわってみます。
期待のとおり、ふたりは、そこに「でっかい、しましまのたまご」を発見します。(おそらくこうでないと「発見」はないでしょうね)
そこで、てつたくんは、「でっかい」ので、恐竜のたまごかもしれないと思い、「なわ」で捕まえようと考えました。
どころが「なわ」を取りに帰ると、お母さんに、
「きょうりゅうの子ども二ひき」は捕まえられてしまいした。

遊びの続き
その日は、たまごを隠して(秘密ですという立て札をたてて)、「なわ」を取りに帰ったために、お母さんに捕まって、森にはいけませんでした。
次の日、てつたくんは幼稚園にいるあいだに、あれは「恐竜の卵」であると確信し、どんな恐竜か、一生懸命想像を巡らせていたのでしょうね。
ふたりが森にいくと、思ったとおり、それは「顔はかばのよう、首はきりんそっくり、背中からしっぽにかけてとげとげ、太いしっぽは地面にまで伸びて」いる恐竜のようなどうぶつでした。
でも、それはどこか「へんなどうぶつ」でした。

共同なる想像遊び
みつやくんは、「恐竜」を知りません。
でも、でっかい怪獣「ゴジラ」はしっていました。
お兄ちゃんから恐竜は大昔のどうぶつで、「顔はかばで、首はきりん…」と教えられたのでしょうね。
だから、ふたりは「へなそうる」という共通なイメージをともにすることができました。そしてみつやくんは、そんな姿形ならきっと「ぎっこん ばったん」もできると、さらに遊びを膨らませることもできました。
もちろん、兄弟のイメージはどこかずれているはずですよね。
「かにとり」の章では、「へなそうる」と兄弟との、イメージのズレの面白さが描かれます。
「へなそうる」は見たこともない「かに」というものに恐怖感やとんでもないイメージを描きます。
このように、イメージはずれていても、子どもは、瞬時にイメージを修正したり、膨らませたり、変容したりして、共通なる想像遊びを繰り広げていきます。
これこそ、教えようにも教えられない、「想像力」を身につける方法なのではないでしょうか。想像力とは、イメージを浮かべる能力ではなく、イメージを変容する能力のことなのですから。